エリック・サティ(1866-1925)
1906〜1913年時代の6つの小品より
lV. 犬の前奏曲
(犬のための)ぶよぶよした前奏曲
l.内心の声
ll.犬儒学派的 (皮肉な) 牧歌
lll.犬の歌
lV.友情をもって
(犬のための)ぶよぶよした本物の前奏曲
きついお叱り
家で独り
お遊び
奇妙な曲名をつけた作品を多く書いたことでも知られるサティ。中でも彼の作品紹介で必ずと言っていいほど挙げられるのが『(犬のための)ぶよぶよした前奏曲』と『(犬のための)ぶよぶよした本物の前奏曲』の2曲。今回は、その少し前に作曲された『犬の前奏曲』とともに演奏いたします。
サティは動物を飼ったことはないものの、動物好きだったようで『音楽における動物』という講演の草稿が残っています。犬も大好きで『人間を知れば知るほど犬が好きになる』という発言も。犬のためのオペラも企画していたようです。
サティの作品は、簡潔ながら、いざ演奏!となると、いろいろ考えさせられることも多く、ピアニスト高橋悠治さんの『音楽は音だけではない。それは題や、説明や、行間のことばを含むこともできる』そして、これらの言葉が要求するのは『響きをみしらぬものとして、ムジャキなおどろきをもって、おずおずとためしてみること。なれた手つきで感情をもてあそび、音に酔わせ、みずからも酔う名人芸ではない。アマチュアの態度だ』という発言を読んで、深く納得しました。
『音楽はつつましいものではならない』『私は一つとして真面目でない音は書かなかった』というサティ自身の言葉を、音楽を通してお届ければ幸いです。
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